食べたもので僕の身体も心も出来ている

食べたもの呑んだもの記録

辛島文雄トリオ@吉祥寺ストリングス (2010.09.24)

"老いは誰にもやってくる、いかに老いを遅らせるか、そういうことをもう考える年齢になった”

“だが音楽はスポーツとは違う、技術の衰えは避けられないが、心を表現することは出来る、どのように表現していくか、これからの課題である”

そういう趣旨のことを、辛島さんは語った。

高橋信之介という、自分の息子くらいの、しかし今や日本一であろうドラマーとの競演の喜びとともに、ジャズマンとしてのリミットや、デビューからこれまでのキャリアに想いを寄せているかのような語り口

何と男の色気がある人だろう。
タバコの煙の似合うこと・・・

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個人的★ジャズを聴くサマーツアー第5弾

辛島文雄トリオ
(ピアノ:辛島文雄 ベース:川村竜 ドラム:高橋信之介)

開演19:30過ぎに入店
ちょうど演奏がスタートするところ
ステイブルメイツでスタート

「ステイブル・メイツ」
同じ釜の飯を食った仲間
今回のメンバーでのトリオ演奏を、いかに辛島さんが大事に楽しみに思っているか
ちなみにこの曲、僕が辛島さんの演奏を初めて聴いた曲
ハービー・ハンコック

「ストレイト・アップ・アンド・ダウン」
トリオでチーム一丸となっての演奏も楽しいが、ミュージシャン同士の火花が散るようなスリリングなやり取りがジャズの楽しみ
高橋さんの強烈な煽りに、辛島さん凄く嬉しそう
押しつ押されつ、一進一退の攻防、スリリングな展開
チック・コリア

「ビー・ハッピー・プリーズ」
辛島文雄
新譜「E.J.BLUES」で競演した森山威男さんに捧げた曲
初めて聴いたのが、ライブ録音時
この時はまだ、題名は未定だった。
?????
なんとホワ~ンとした、呑気な曲なのか?
辛島文雄、森山威男の組み合わせ
疾走感、爆発力、そしてリリシズム、それが・・・ピットインで初めて聴いた時、膝から崩れ落ちそうだった・・・
しかし。
聴きこめば聴きこむほど、実はこの曲、ミュージシャンの力量を試す恐ろしい曲であることに気づく。
この曲をそのまま演奏すると、間延びしたぬる~い感じになる。
そんな曲が、ミュージシャンの力量次第で、スリリングな曲に一変する。
ピットインでのCD発売記念ライブでの辛島さんや森山さんの演奏も、この日の高橋さんや辛島さんの演奏も、初めて聴いた時とは全く違う印象

やっぱり、このトリオは最高だ!
このトリオでアルバムを作ってほしい!!

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ドラマー高橋信之介について

瞬発力、リズム、音
今回考えを改めた。
彼がナンバーワンドラマーだ。
彼のドラミングを目の当たりにすると、他のどのドラムを聴いても、物足りなくなる、大味に聴こえる。

ミュージシャンに一番も二番も無いが、辛島文雄小曽根真山下洋輔など、日本ジャズ界のビッグネームから愛されているという事実は何を物語るのか。

いち早い新譜を望まずにはいられない

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2010年09月 辛島文雄トリオ @吉祥寺ストリングス
http://www.jazz-strings.com/index.htm