食べたもので僕の身体も心も出来ている

食べたもの呑んだもの記録

オルセー美術館展2010(2010.06.20)

関東も梅雨入り
春の夜空 夏の夜空 北の空には 北斗七星
梅雨明けまで、しばらくお別れだ。

オルセー美術館展2010 『ポスト印象派』」@新国立美術館

「星降る夜、アルル (ローヌ河の星月夜)」

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“曖昧だが、それにもかかわらず色鮮やかなもの”

ゴッホが描き始めたのは、1888年9月
ゴーギャンがアルルにやってくる直前
ゴーギャンとの共同生活は、2ヶ月で終止符
その後、精神病院に入院・療養
完成したのは、1889年5月

画面の上半分には、光輝く北斗七星
下半分には、河面に映る街灯の光

透明な河面の揺らめきが、
夢とも現実ともつかぬ空間へ、私を引き込もうとする。
この感覚は、写真ではなく、実物を観ないとわからない。

1889年春、完成間近のこの絵に、彼は手を加えている。
直線的だった土手を、湾曲させたらしい。
この加筆が意味するものは・・・

この絵が完成した後、
彼は、「星月夜」を描いている。

「星降る夜、アルル (ローヌ河の星月夜)」
「星月夜」

この2つの作品は、印象が全く異なるが、私には連作のようにも思える。
現実ともつかない、夢ともつかない、微妙なバランスが、この頃の彼の心境を表しているのではないだろうか?

勝手な解釈をするものだ。
しかし作家の手を離れれば、作品は観る者のものになる。

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